【書評】「サバイバル英会話」

本の特徴

サバイバル英会話
「話せるアタマ」を最速でつくる

関 正生

サバイバル英会話 「話せるアタマ」を最速でつくる (NHK出版新書)
  • オススメ度:(満点)
  • 対象   :
    中級者~、ビジネスパーソン

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  • スタディサプリ英語講師、関正生氏の本
  • 一度、学校で文法を学習した人が復習するテキストとして最適
  • 最初の文法書としては理解が難しい可能性あり
  • これまで関氏が様々な本で述べてきた文法理解のアプローチがコンパクトにまとめてある

文法事項で理解しなければならないところがコンパクトにまとめてある良書ということでおすすめ度は満点5つ星です。

文法書というと「FOREST」や「一億人の英文法」がありますが、ああいった本はわからなかったときにそのポイントについて参照にする本で、忙しい学習者が通読するには向かないです。
一億人の英文法【書評】「一億人の英文法」

一方、本書は新書という形で内容がコンパクトにまとまられていて、通読することができます。

TOEICなどの試験対策を目指す人、英会話力をあげようとしているひとにも多くの気づきが得られる内容になっていると思います。

一度、学校で文法を勉強したという方が内容を復習するにも最適な本です。

ただ、まったく文法を勉強したことのない学習者には内容がやや難しいと思うので、そういった場合は中学文法の復習本がらはじめると良いと思います。

本のポイント

本の中の説明で、私が特に役に立ったと感じたポイントを9つにまとめたいと思います。

1.冠詞theとa/an

冠詞の「the」と「a/an」の使い分けは、日本人にはとても難しく、
英語の上級者であっても苦労するところだと思います。

関氏はわかりやすい冠詞の使い方に関して、以下のようなわかりやすいガイドラインを示してくれています。

  • the共通認識。「せーの!」で一斉に指をさせるもの。
  • a/an:↑に合わない場合。

2.名詞の可算・不可算

英語の名詞の可算・不可算の判断基準。

  • はっきりした形があるときは、数えられる
  • はっきりとした形がなければ、数えられない

3.時制:現在形、進行形、完了形

英語の時制は日本語との時制と違い苦労するところです。
以下のような形で端的にうまくまとまっています。

  • 現在形:「現在・過去・未来形」
  • 進行形:「~いている途中」
  • 完了形:「過去+現在形」、視点は現在にある。

↓完了形についての解説です。

4.基本5文型

学校で習って「で、なんの役に立つのだろう」と思った人も多いと基本5文型ですが、基本5文型を理解すると英文が容易になります。

関氏の説明の中では、第1文型の動詞は”存在”か”移動”を意味し、「ある」「いる」と訳せるという説明が目からウロコでした。

5.仮定法

なぜ仮定法に、また丁寧表現に「過去形」が使われるのかについて「一歩遠ざかる」という形で説明されています。

  • 仮定法の目印は、ifではなく、助動詞の過去形

6.助動詞

助動詞が加える意味は、話し手の気持ち

  • will:「必ず~する」という強い意志
  • can:「いつでも起こる」
  • may:「50%の気持ち」
  • must:「それしかない」という強い気持ち。
  • shall:「運命・神の意志のニュアンス」

7.受動態

英語の文法事項でその使い方をあまり考えることがない受動態ですが、本書ではどのような場面で受動態が使われるかがしっかり説明されています。

  • 受動態が使われる理由は「主語を言いたくないから」「主語と目的語の位置を変えたいから」の2つ。

8.感情動詞

「surprise」に代表される感情動詞は、「~する」ではなく「~させる」という意味を持ちます。これは英米圏には神様が気持ちを植え付けるという発想があり、神様が驚かせる、感情を操っているという形になるからとのこと。

こういった文化的背景の説明も、英文法の理解には役立ちます。

9.関係詞

関係詞の理解に大切な視点を「マクロな視点」「ミクロな視点」で分けて説明されています。特に「マクロな視点」はなかなかうまく解説している文法書はないと思うので、関係詞に苦手意識があるひとはこの本の説明を参考にしていただければと思います。
とてもわかりやすく解説されています。

本の使い方

内容を暗記しようとするのではなく、1回、2回通しで読んで、内容を理解をする使いたいが良いのではないかと思います。実際に英語を話したり、読んだりしていると疑問に思うところが出てくると思いますので、そういったときに文法書に戻って確認しましょう。

まとめ

まとめ
  • 短期間で英文法の内容を理解するのに最適なテキスト。