【書評】「毎日の英文法 頭の中に「英語のパターン」をつくる」

本の特徴

毎日の英文法 頭の中に
「英語のパターン」をつくる

James M. Vardaman

毎日の英文法 頭の中に「英語のパターン」をつくる
  • オススメ度:(満点)
  • 対象   :初級者~

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  • フレーズ暗記のテキストで1番のオススメ
  • 早稲田大学教授 James M. Vardaman氏の著作
  • ネイティブによるテキストなので英文が実用的で自然なものが多い
  • 55項目の基礎的な文法事項ごとに整理されている
  • コンパクトにまとまっており、他のフレーズ暗記のテキストより挫折しにくい

早稲田大学教授 James M. Vardaman氏の著作です。

フレーズ暗記のテキストで1番のオススメです。

その理由の一つは、英文の量です。
英文は55項目の基礎的な文法事項ごとに整理されていますが、コンパクトにまとめられています。フレーズ暗記は何度も反復することが大切で、できるだけ短時間でテキストを1周できるものの方が、挫折が少なく進めることができます。

他のオススメできる理由は、英文が実用的で自然なものが多いということです。
著者がネイティブスピーカーということもあり、ネイティブが日常で使うような表現が選ばれています。

また、文法事項も実用性を考えて重要な文法事項が優先されているので、より常用な表現を効率的に覚えていくことができます。

レイアウトは、左側のページに英文、右側に日本文という形で、各ページに簡単な文法の説明があります。こういったちょっとした解説は理解を進めるのに有効だと感じます。

本のポイント

1.英語ネイティブがリアルによく使うフレーズ

本書の特徴の一つは、著者がネイティブということで英文が自然なものが多いということです。
他のテキストですと、文法的には正しけど、コミュニケーションと取るうえでは重要でない英文があったりしますが、本書の英文は著者がアメリカで日常生活でよく耳にし、吟味した英文が掲載されています。

2.文法事項の説明が実用的

英文フレーズと同様に、文法事項もコンパクトに整理されています。
あまり使われない「未来完了形」の時制が一番最後に掲載されている一方で、「現在」時制と「現在進行形」の違いなど重要なポイントにはページが割かれています。

個人的には以下のポイントがとても参考になりました。

現在形と現在進行形の違い
  • 現在形:あまりすぐには変わらない(終わらない)こと
    I commute to work by subway.(私は地下鉄で通勤しています。)
  • 現在進行形:すでに始まっているが、まだ終わっていないこと
    I am cummuting by bicycle during good weather.(天気がいい間は自転車で通勤しています。)
willとbe going toの使い分け
  • 今決められたwill
    I‘ll help you pack these boxes. (この箱を梱包するの手伝うよ。)
  • 心づもりのbe going to
    I am going to attend a seminar.(セミナーに参加する予定です。)
時間表現としてのbyとuntilの使い分け
  • by:までに
    I’ll be home by 4:30. (4時半までのは帰宅します。)
  • until:までずっと
    I’ll be home until 4:30.(4時半まではうちにいます。)

3.勉強ではなくトレーニング

著者のJames M. Vardaman氏は英語はスポーツのようなもので、知識や理論を完璧にしてもダメ、目も耳も使った反復トレーニングが一番の王道だ、と述べています。
そして、そのトレーニングを繰り返して身につけるのは「ルールの知識」ではなく、英語の基本センテンス、つまり「英語のパターン」になります。
ものにしたパターンが多ければ、このパターンを有機的に結びつけ、豊かな文脈を作ることができます。

4.James M. Vardaman氏の日本語学習

James M. Vardaman氏自身、日本語の学習には苦労をしたようです。
アメリカの大学で日本語を1年間学んでから来日したようですが、それでも日本語の会話にはしたようです。
そこでやったことが、日常会話のテキストを使って、その例文を暗唱し、1つ1つの文型を身に着けること。
そういった経験も本書に活かされています。

James M. Vardaman氏は、言語習得には以下のような過程があると言っています。

  • 読んで意味がわかる。
  • 聞いて意味がわかる
  • 自分で発音ができる
  • 自分で暗唱できる
  • 同じ文型の文を、言葉を入れ換えて使える
  • 自分で発話できる

つまり、読んで、聞いて意味がわかるだけでは言葉は話せるようにならなくて、そこから段階を踏んでトレーニングをすることが大切ということです。
英語学習というとどうしても「インプット」中心になり、話すための「アウトプット」のトレーニングが足りなくなることがあります。
インプットしたものはアウトプットしないと使えるようになりません。
その出し入れのバランスには気をつけていきたいですね。

本の使い方

基本的にはフレーズ暗記のテキストとして、日本語を見たときに瞬間的に英語のフレーズが口からでてくるところを目標にしましょう。

本書では、以下のようなステップでも学習が勧められています。

Step1 ポイントのイメージを掴む
Step2 基礎トレーニング

  • すべての文を理解して意味を理解する
  • 音声を聞きながら、テキストを音読する(5回以上)
  • 音声を聞き、顔を上げ、テキストをみながら暗証する(5回以上)

Step3 入れ替えトレーニング
自分で単語を入れ替える

本書では「意味がわからない文を暗唱するよりも、意味がわかった文を暗唱するほうが数段効果的です」とありますが、これはとても大切なポイントだと思います。
意味が分からない文があったら、まずは本書の文法解説を読んだり、必要であれば他の文法書を参考にして意味を理解しながら学習を進めましょう。

まとめ

まとめ
  • フレーズ暗記のテキストで1番のオススメ。
  • コンパクトにまとまっており、ネイテイブが使う自然なフレーズが多い