【書評】「究極の英語学習法 はじめてのK/Hシステム」

本の特徴

究極の英語学習法 はじめてのK/Hシステム

国井 信一, 橋本 敬子

究極の英語学習法 はじめてのK/Hシステム
  • オススメ度: (満点)
  • 対象   :初級者~、
    ビジネス英語学習者

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  • 本格的なシャドーイングの本
  • 「英語理解の正しいフォーム」を身につけることが目的
  • 同時通訳者である著者2人の講義CDを中心に学習できるようになっている
  • 音と意味を理解するための方法論がまとめてある

同時通訳者である国井信一氏と橋本敬子氏によるテキストです。

素晴らしい内容です。
ここまで、リスニングができるための方法論を具体的に、そして実践的に論じた本は他にありません。
英語をまじめに身につけたい人には、ぜひ取り組んでいただきたいテキストです。

究極の英語学習法K/H System シリーズは4冊出版されていますが、その中で一番易しいレベルで、一番新しく出版された本になります。

対象レベルは、初中級(TOEIC 450~650)となっていますが、もっと英語力がある人でも参考になる内容です。
実際、私もTOEICで900点以上になってから本書に出会いましたが、英語学習の学びになる内容ばかりでした。

本書の対象レベル

本書の対象レベルの目安はTOEICテストのスコアで450~ 650点くらいです。
特に、英文法と語彙力に不安があり、英語学習も苦手で、以下のよう なニーズや悩みを抱えて困っている方たちを対象にしています。
①1~2年で「最低限度、言いたいことを誤解なく伝えられるコミュニケーション力」をつけたい
②英語で仕事をする必要に迫られているのに、どこから手をつけていいか分からない
③自分なりに学習してみても、英語力がついている実感が持てない
④効果的な英語学習の視点とツールを体系的に理解して、そのうえで自分に合った学習スタイルを作りたい

KH/システム入門編は1冊で8分間のスピーチのシャドーイングについての解説がありましたが、本書は1分間!のプレゼンについて徹底的に解説してあります。
内容は、ビジネスのプレゼンテーションの導入部分です。

本書は、シャドーイングの本であると同時に英語学習法の本として読めます。

英語学習をはじめたが、どこから、どうやって勉強を進めていったら良いかわからないという人にも参考になる内容です。

このテキストの目的は「英語理解の正しいフォーム」を身につけることです。

スポーツでもそうですが、まずは正しい基本フォームを身につけることが大切で、正しいフォームを身につけると学習効率が向上します。

はじめてのKH/システムでは、英語の特徴を「構文・意味」「音・リズム」に分けて、英語が日本語と何が違って(what)どのように(how)身につけていくかが具体的に丁寧に説明されています。

本書は、他のK/H Systemのテキストに比べて「構文・意味」の面での説明が充実しています。
本書に取り組むと学校で学んだ文法が整理できますし、それをどのように実際のリスニングに繋げればよいかが理解できると思います。

学校で学習する英文法が、実際の会話では役に立つか分からないという方もいるかもしれませんが、本書を読むとそのあたりもスッキリ理解できると思います。

他のK/Hシリーズ同様、本書には同時通訳書2人による音声解説がありますので、それを聴くと本の内容は理解できるようになっています。

この音声解説には、シャドーイングや他のトレーニングの方法が実演されており、大変わかりやすい内容となっています。

ポイント

意味の側面での特徴

K/Hシステムでは、英語を「音」と「意味」に分けてトレーニングしています。

日本語と大きくことなる英語を学ぶ上では、英語の特徴を理解しトレーニングを進めることが大切になります。

英語の「音」と「意味」の特徴については、K/Hシステム入門編の書評でまとめましたが、今回は、英語の「意味」の側面についてより詳しくまとめてみたいと思います。

究極の英語学習法K/H System (入門編)【書評】「究極の英語学習法K/H System (入門編)」

シャドーイングは、読んで理解できることを瞬時に理解できる訓練

実際の会話では、瞬時に相手の言っていることを理解する必要があります。
単語の意味を思い出したり、構文を考えたりする時間はありません。
あなたの話し相手はあなたが理解するのを待ってくれたりはしません。

実際のコミュニケーションにおいては相手の言っていることを瞬時に理解できる「瞬発力」が大切になります。

ただし、そこで「じゃ、ネイティブとの会話に慣れればよいのか」「とにかく聞けばよいのか」というとそうではありません。

まずは英語を「読んで理解できる力」が必要

リスニングでの意味の理解
「瞬時に理解できる」ためには英語を「読んで理解できる力」が前提になります。
少し考えればわかることですが、読んでわからない英文は、聞いても分かりません。

「読んで理解できる力」をより具体的にみていくと、(1)単語、(2)文法、(3)構文に分けられると思います。
単語力がまずあり、その上に文法、さらに構文の理解ができた上で英文の意味を捉えることができます。
単語には意識が向いても、文法構文に意識をもって学習をしている人は少ないんではないでしょうか。

究極の英語学習法
「はじめてのKHシステム」が素晴らしいのは、(2)文法、(3)構文についても、何を理解する必要があるのか(what)、どのような意識でトレーニングを進めればよいか(how)に触れられていることです。

文法については、「基礎文法のエッセンス」という形で英語力を伸ばしていく上で、絶対に不可欠な文法事項がまとめられていて、文法を一度学んだという方はその復習にもなります。

構文分析について

構文分析について
英語は「並べていく言葉」と言われ、単語の語順により意味が生まれます。
これは、助詞の働きにより、単語の場所を変えることができる日本語と違うところです。

そういった意味では、英語がどのように並んでいるか、つまり構文を捉えることが英語理解では不可欠になります。

「はじめてのKHシステム」では、“構文分析”という形で、英文を捉え、それをシャドーイング時に意識することにより、実際のコミュニケーションにおいても英語の構文を捉えながら意味を理解するできることを目指していきます。。

英文の構造では、骨格となる部分(基本5文型)付録の部分(本書ではフック)に分けて捉えます。

意味もそれに対応し、骨格が意味上の結論となり、付録の部分が詳細の情報となります。。

このように構文分析を行った上で、それを意識してシャドーイングを繰り返すことによって、より大きなカタマリで英文を理解できるようになります。

使い方

STEP 1

内容をさっと理解

音声CDを何度か聞いて、本書の内容をさっと理解しましょう。
音声CDだけでもテキストの内容が理解できるようになっています。
シャドーイングの経験がない人は、著者がシャドーイングをデモンストレーションしているのでそちらを参考にしましょう。

STEP 2

シャドーイング

テキストを適宜、参考にしながら、シャドーイングのトレーニングを進めていきましょう。
まずは、音の面でのトレーニングを行い、それから意味の面でのトレーニングを行うのがオススメです。

STEP 3

リテンションや英語戻しのトレーニグ

シャドーイングの完成度が高まってきたら、リテンションや英語戻しのトレーニグも行ってみましょう。
これらのトレーニングを通してアウトプット力も伸ばすことができます。

まとめ

まとめ
  • シャドーイングを通して「英語理解の正しいフォーム」を身につけることができるテキスト